文系機知人の読書メモ+α

読んだ本の内容とか私見とかをまとめたり関係のないことを垂れ流すやつです。しばらくは人文系多めです

第4回

 不調と某実験のレポートのストック作成で本が読めなかったんですが昨日全休で読む時間が取れたので(これを読む方がいるかはさておき)投稿しますねー。

9.漢帝国 ー400年の興亡

 漢は「漢民族」などという名称のように、中国を代表する中国史最長の王朝であった。本書では、このような漢帝国が後世にも影響を与える儒教国家として2度にわたる興亡を辿っていったのかということを解説している。漢帝国がいかに過去から教訓を得て、いかに後世の模範となるものであったか、そして偉大性がはっきりと見て取れるものである。この一冊で中国の根底に流れるものが理解できるものだと思う。

10.大谷正著 日清戦争〜近代日本初の対外戦争の実像〜

1894年の日清戦争は日本という文明国と清という野蛮国の間に起きた戦争というイメージがあるだろう。しかし、その戦いの実情はと言うと…やはり急速に文明化を行ってきたとはいえ、そこには少なからず非近代的な側面も見受けられるものである。日本人には古来から強い遵法精神があると言うことが必ずしも正しくないことがわかる。

 


11.坂井孝一著 承久の乱〜真の「武者の世」を告げる大乱

承久の乱」は1221年に発生した後鳥羽上皇鎌倉幕府北条義時の追討に失敗し、隠岐に配流されるというものである。本書ではこの乱の背景を朝廷側、幕府側の双方の立場を汲んでより詳細な朝幕間の背景に踏み込んで解説している。承久の乱が単なる短絡的な上皇の「朝敵」討伐ではないということがわかる一冊である。